【映画】コヨーテ・アグリー【ネタバレ有】

先週末は大作の三部作とか長丁場の映画ばかり消費して単発映画をあまり観ていませんでしたが、休憩がてらに観た映画でちょっと良かったのがあったのでご紹介。

映画『コヨーテ・アグリー』


田舎育ちのヴァイオレットはソングライターを夢見て父親の反対を押し切りニューヨークへ旅立つ。
そこで待っていたのは都会の洗礼。
ビルが立ち並ぶコンクリートジャングルに、オンボロなアパート、楽器を弾けば壁ドンされるし、盗みにも入られる。
自分の歌のテープを売り込みいけばどこもかしこも門前払い。受付は聞く耳を持たない。

クラブに行ってバーテンダーに話を聞けばただのバイト男が音楽プロデューサーだと嘘を付かれる。
その男に惚れられちゃって、付きまとわれるわ、もう嫌になってきた。

しかもソングライターになりたい癖に、なんと人前で歌うことが苦手というヴァイオレット。
アドバイスを受けて試しにアマチュアのクラブでステージに立ったけど歌いもせずに逃げてきてしまった。

そんな時、違うバーで異彩を放つ女性達が朝方にノリノリで踊っていた。
ヴァイオレットはバーテンダーに「彼女達、娼婦?」と聞くが、「違うよ、彼女達は“コヨーテ”だ」という話。
彼女達は「コヨーテ・アグリー」という小さなバーで夢を叶える為に歌ったり踊ったりして働いているらしい。
バーといってもちょっと変わったバーで、セクシーなお姉さん達が、カウンターの上に上がっちゃったりしてセクシーなパフォーマンスをして客を盛り上がらせる。
お客同士の喧嘩も、お姉さんへのタッチも上等!そんな馬鹿な男達にはバケツ一杯の氷を浴びせちゃう!
実際に存在するバーがモチーフになっているとか。


で、何故だか彼女達に魅力的ものを感じてしまったヴァイオレットは「コヨーテ・アグリー」という店を訪れることに。

鬱陶しく扱われながらもなんとかそこで雇ってもらえることに。
そこでも失敗ばかりのヴァイオレット。
ベテランバーテンダーのお姉さんたちにも「この子注文も聞けない」と罵られ、女店主にも解雇宣告を受ける。
内気な田舎者娘に向いているはずの仕事ではないのだが、きっとここで苦手を克服出来ると踏んだのだろう。

カウンターにも上がれないし、場も盛り上げられないヴァイオレット。
それでもヴァイオレットは諦めなかった。
偶然店に来たあの時のバイト男を使って上手く盛り上がりに成功。
バイト男とも恋の予感。

ソングライター目指しつつコヨーテ・アグリーにもすっかり馴染んだヴァイオレット。
そんなある日、痴態を晒して働く娘の姿を見た父親。当然ながら大激怒。

バイト男と苦手を克服する練習をしたり、父親に認められる努力をした結果、ようやく父にも理解してもらい、後輩も出来て、若かりし日々を送ってゆくのであった。




大雑把にあらすじこんな感じ。

ニューヨークも東京も同じだ。
夢を求めて上京する若者は今も昔も変わらず大勢いる。
毎晩広場で歌ったり、楽器を弾いたり、手品をしたり、大道芸をしたり、宛のない夢を追って遥か地方から東京を目指してやってきた若者達。
都会の喧騒にたじろぎながらも必死に夢を目指す。

しかし残念ながら夢が叶わない人が大多数で、多くは地元へ帰っていくか、東京で他の職を見つけるか、一生アルバイトしていく人生だろう。
劇中では描かれていないけど、ヴァイオレットもきっとどこかでソングライターを諦めてしまうのではないか。
劇中冒頭で、幼い頃からの親友に言われた「私達二人って、いっつも二人で約束したこと達成出来ないよね」にというシーンをふと思い出す。
それから、音楽業界に売り込みに行った時、受付に「あたしも夢を目指して状況したけど云々~」というシーンもヴァイオレットに絶望を与えた。

まぁ物語の続きは観客の想像次第ってことだけど、ヴァイオレットの場合、地元に帰って、父親の面倒見ながら落ち着くんだろうなぁと思う。
都会で宛のない夢を追いながら人との繋がりを増やしていくのも幸せ、地元に帰って、家族作ってゆったり暮らしていくのも幸せ。
でも若いうちは夢に溺れてもいいんじゃないかな。
コヨーテ・アグリーでベテランになって、後を継ぐのもいいんじゃないかな。
ヴァイオレットにはニューヨークに来たことによって多様な選択肢が生まれています。
結果はどうあれ、ニューヨークに来たことによって人生が大きく変わりました。

例外として許せないのは親の金で寄生しながら高い専門学校に通って、しかもモノにできないクズ。
まだ昼間バイト掛け持ちして狭い木造アパートに住みながら路上ライブやってる若者の方が微笑ましい。



そんな自分はどうかって?
自分は大学で都会の荒波にはウンザリしてしまって、絶対東京なんかで仕事するもんかと心に決めていたのに、ひょんな事から東京で働くことになってしまいました。
それは夢見た世界で、裏も表も、嬉しいことも、辛いことも経験しました。
都会でも田舎でもどんな職業でも変わらないのは、それなりに嫌なこともあるし、楽しいこともある。人とぶつかることもあるし、運命の出会いもある。
都会か田舎かというのは環境の違いでしかなくて、田舎に住む井の中の蛙が想像するほど夢のような世界では決して無い。
心落ち着くのは絶対田舎に決まってる。田舎の度合いにもよるけど。

もし東京よりずっと遠い地方に住んでいて都会で失敗したら数ヶ月も経たないうちに出戻ってるだろうな(笑)
今でも結構無理してるところあるけど、上限無しのところまで行き着いちゃったから辞めたら勿体無いなって。
都会と田舎の狭間で暮らしているならまぁ我慢出来そうだという感じでやってます。

自分は首都圏住みだから1時間ちょっとで東京には行けるけど、東京には絶対に住みたくない。
この仕事以外考えられないとは思うけど、少し休息したいという欲求もあります。


広い広いアメリカでも東京の混雑度に比べたら大したことはないという。
今はインターネットもあるんだし、自分の歌や芸も世界に発信出来る。
そろそろ東京ドリームという風潮はなくなってもいいのではなかろうか。


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