【映画】この森で、天使はバスを降りた【ネタバレ】

今日の映画。
この森で、天使はバスを降りた』。

この森で、天使はバスを降りた [DVD]この森で、天使はバスを降りた [DVD]
(2000/02/10)
アリソン・エリオット、エレン・バースティン 他

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結構な評価をされていて、一般的にも他人にオススメしたい程の作品と言われる。
では例によってネタバレとあらすじを。




少女パーシーが刑務所で観光局の仕事をしているところから物語は始まる。
5年間の服役を終えてパーシーは故郷には帰らずに看守の繋がりからとある小さな田舎町で人生の再出発をする。
地元の保安官のコネでハナというお婆さんが一人で経営する「スピットファイア」というレストランで住処と仕事を与えてもらえることになった。

ところがよそ者であるパーシーは町の住人から決して歓迎されることはなかった。
苛立ったパーシーは自ら「私は刑務所で5年間服役していたのよ!」と声をあげる。


ある日店主のハナが転んで腰を痛めてしまう。
元々腰を悪くしていたのについに動けなくなり、仕事も困難になる。
仕方がないのでパーシーが一人で店を取り仕切ることとなるが料理がまるでダメ。
パーシーは幼い頃からファーストフードで育ったので料理の仕方が全くわからなかった。

それからパーシーはハナから麻袋に缶詰を詰めて切り株の側に置き、斧を切り株に刺して置くように命じる。
何のことやらわからなかったがパーシーはその通りにした。

そこでハナの甥のお嫁さんシェルビーが助太刀に駆け付ける。
料理も何もわからないパーシーにいろんなことを教えてあげた。


ある日パーシーは店の買い手を募集していることに気付く。
どうやらこの店は10年も前から売りに出しているが、全く買い手がつかないのだという。
そこでパーシーは観光局で働いていた時に「作文コンテスト」で店を売る方法を思い出し、シェルビーにそれを提案する。
参加料は100ドル。しかも1000件集まらなければ募集は無効になるという。
優勝者はわずか100ドルで一件の店が手に入るのだからたとえ無駄金になったとしても応募する価値はあるだろう。
宝くじのようなものですね。


(中略)


ハナは足腰が少し回復して、杖をつきながらも歩けるようになった。
そうして3人で店を経営していくこととなる。
シェルビーはハナに「作文コンテスト」のことを提案する。
ハナは乗り気ではなかったが、パーシーのツテで全米に募集をかけるよう手配した。

パーシーは相変わらず麻袋を切り株の側に置く作業をしていたが、その麻袋を取りに来る人物を度々追いかけては会うことが出来ずに諦めていた。
とりあえずその謎の人物に「ジョニー・B」という仮名で呼びかけていた。


それからついに作文コンテストの一通目が届く。
ハナは一瞬笑顔を見せたが、その内容から期待出来ないと、また表情が重くなる。

そしてまた時が経ちアメリカの各地方からハナ宛ての手紙が届くようになる。
郵便局員はハナが犯罪に絡んでいるのではないかと、「中身を見せろ」と疑う。
後日、袋いっぱいの何千通とも見られる手紙が大量に届く。

これにはいつも不機嫌顔のハナも満面の笑み。
ハナ、パーシー、シェルビーとその長女も協力してみんなで手紙を読み回した。
4人ではとても手が足りないので町の人達全員にも協力してもらって手紙を審査してもらった。


しかし、たくさん集まったお金を銀行に預ける前の晩に事件は起こった。

町にやってきた時からパーシーのことを不審に思っていたハナの甥はパーシーが過去に殺人の罪を犯して収監されていたことを知り、いつか追い出そうと画策していたのだ。
甥は夜中にこっそりとハナの店に忍び込み、金庫から集めたお金を麻袋に詰め込み放置した。
パーシーは知らずにいつものようにその麻袋に缶詰を詰め込み切り株の側に置く。大金と一緒に。

夜が明けて…
ハナはパーシーが麻袋を持っていく謎の人物を追っていたことを察して激怒した。
パーシーも「私のこと何も知らないくせに!」と怒鳴り家から出て行った。

そして当然の事ながら金庫に入れたはずのお金は消えていたのでたちまち町は大パニックに陥る。
自動的に犯人はパーシーと決め付けられて、更にそのお金が“森の相棒”の手に渡ったことも公になった。
パーシーは朝にハナと喧嘩したことで落ち込んでおり、シェルビーが紹介してくれた「一人になりたい時に来る場所」である寂れた教会にいたのだ。
シェルビーはすぐに感付き、パーシーを発見すると、過去の過ちについてシェルビーに話した。
で、お金のことを聞かれると「え?何のお金?」と何も知らないパーシー。
そこで警察に発見され、連行される。

ハナは“森の相棒”が追われていることを知り、唯一彼に会うことが出来るパーシーに彼を逃してくれと頼み、警察から逃す。

パーシーは全速力で森を駆け抜けて“森の相棒”を発見するが、川の激流で「逃げてー!」という声が届かない。
そこで川を渡り彼の元へ行こうとするが激流に流され、滝へと落ちていく。
下流で“森の相棒”がパーシーを発見。追って駆け付けた甥が彼の顔を見て言った名前は、
「イーライ」
その昔、町の人気者で自ら志願してベトナム戦争へ行って戻って来なかったはずのハナの息子であった。


そしてパーシーは死亡。
町でささやかな葬式が開かれたが、ようやくここで甥が「金庫から金を出したのは僕だ」と告白。




それからしばらく経って。
あの作文コンテストの受賞者を町に迎える日が来た。
バスから降りてきたのは乳飲み子を背負った一人の女性。
参加費用の100ドルは全額支払えるだけなかったので払える分だけ送ってきた。
子供にチャンスを与えたいというのが店を経営したい理由であった。

ハナたちは早速レストラン「スピットファイア」へと案内する。








ジョーのとこのエピソードはカットしましたが、ざっとこんな感じか。
ちなみに原題は「The Spitfire Grill」。別に長々しい邦題にしなくても原題のままで良かった気がするんですが…

これ本当評価高いんですけど、個人的には★★★☆☆なんですよねぇ…
ラストがしまったからいいという意見は同意出来るけど、結局パーシーが不幸過ぎる死に方をしているのでそれがちょっと引っ掛かって…
それとあの全ての元凶である甥が何食わぬ顔で町に居続けてるところな。
まぁ町の性質的に人が一人出て行くというのは大変なことなんだろうけど。しかも不動産屋だったし。
ラストシーンを見る限りシェルビーとのやり取りを見ると親権はシェルビーに渡って離婚している模様なのですが、人が一人死んでもハナとシェルビー以外はパーシーの死についてあまりにも無関心であること。
そういう意味では日本のムラ文化と同じ恐ろしさを感じました。
町人が葬儀に参加しているだけ信頼は得ていたのだろうか。

町では「作文コンテスト」のことはシェルビーが考えた事になっています。
これはシェルビーなりの気遣いで、パーシーが考えたとなればハナも賛成してくれないと思ったからでしょう。

ジョーや保安官など、パーシーに理解を示す者もいましたが、あの町の性質上、多くの者は「よそ者がいなくなって良かった」等と思っているかもしれません。

もう葬式のシーンに変わった時えええええええええ!?でしたよ。
濁流に流されている時は「これだけ岩にぶつかって無傷とかありえんだろう。でもあの山男が助けるんだろうな」とか呑気に考えてたんですが、その希望も虚しく…



それでも最終的には新しい人間を町に迎えるまでに活気を与えたのですからパーシーは“天使”と言えるでしょうね。
ただやっぱりハッピーエンドとしては作文コンテストの受賞者を町のみんなで迎えて、レストランを譲った後は子供が産めなくともジョーがパーシーを受け入れて結婚し(作中フラグまで立ててたのに…)、みんな幸せになることを予想していたのでスッキリしない…
せっかく服役を終えて、“ジョニー・B”への償いとして人生の再出発がこれからだというところで…しかも作文コンテストの結末も知らずに。


あと甥が夜中に忍び込んで番号も知っていたと思われるので金庫を開けるまではわかるとして、パーシーが麻袋を切り株の側に置く習慣まで知っていたってことですよね。
それはいいんだけど、わからないのは何故パーシーはいつもよりも重い麻袋に気付かなかったのか。
引きずっていたからかなと思ったけど、テーブルに置いて缶詰詰めてるし、その時に絶対気付くだろってw
無理矢理解釈して寝ぼけていて気付かなかったか、ハナが元々何か詰めていたのだろうとパーシーが解釈したか…
これもちょっとスッキリしない。
濁流に入ってまでイーライを追いかけたのもわからないんだよな。
川に入る前にパーシーの呼び掛けに気付いて走っていたような気がするんだが…


「集めたお金はあの子の為に使いたい」とハナは言っていましたが、イーライのその後はどうなったのかも描かれてないし…
因みにイーライが何故山篭りしているのかどうかは作中で直接的に描かれてはいませんが、レビュー等の考察によると、ベトナム戦争へ行ったはいいが逃げ帰って来たので町に顔を出せない説や、ベトナム戦争で心に深い傷を負って普通の生活に戻れなくなってしまった説がありますが、後者が濃厚ですね。
有名な話ですがベトナム戦争の帰還兵は身体的、精神的におかしくなってしまい、日常生活が送れなくなってしまった人が多いと聞きます。
イーライは体が丈夫なだけでなく、町の人気者でもあったので人当たりも良かったのでしょう。
徴兵ではなく、自ら志願したのも町の為。
けれど、その心優しい性格が立ち直れないほどになってしまった。
イーライはずっと母親に会いたがってなかったところを見ると、帰還後一度は家に顔は出したが、そのまま引き篭もっていては恥になると考えて山篭りをしたのでしょう。

町の人間が“森の相棒”と呼んでいることから町で有名な存在だったのでしょう。
あの甥がイーライと知らなかったので、イーライ自体は戦死したことになってるのかな。


それにしても新しくやってきた親子はあの町で上手くやっていけるのでしょうかね…
ハナだからこそ「フン!」とかわしていたクレーマーをよそ者が対応していけるんだろうか…その辺りはしばらくハナやシェルビーがフォローするんだろうけど。
自分みたいな豆腐メンタルじゃ聞こえるようにヒソヒソ話されたり、新人とわかっていて「いつもの」とか言われたら一日で心折れるわ。
その辺はやはり5年間刑務所にいたパーシーの強さを感じました。




最後に、映画の中で一番良かったところ。
これは誰しも評価していますが、みんなで届いた作文を読み上げて大笑いしているシーン。
こちらまで笑顔になってしまうくらい暖かいシーンです。


良い映画とは言えますが、人によって評価が分かれそうなので、他人にあまり勧めたいとは思わないですね。


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Comment

観ました。
評価としては3.5☆かなぁ。ネットではどの程度かな、と拝見させてもらいました。
もっとたくさん映画を見て、もっと批判するとこ許容するとこを考え直したほうがいいですよ。
評論してる割に観点が甘過ぎます。
  • 2015/03/02 17:02
  • げん
  • URL
映画通の方のコメント
すごいなwどんなふうに観ようとどう感じようと
人の自由ですよ。
そしてそれを「こう思った」「こう解釈した」と書くのも
その人の自由。
多くの人が「こうだ」と思っても
だからと言って同じ感想を持たなければならない決まりはないのに
どうして「映画通」ぶってる人って
それすら許さないのでしょうねw
絶賛されてる作品を見ても「いまひとつ」と思う事なんて何度もあるけど
こういったことも「映画通」ぶってる人には
「もう一度見直せよ、この馬鹿」なんでしょうねw
  • 2015/06/13 12:13
  • みきこ
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映画通ぶってた訳ではないけどその通りだなあ。
余りにもあらすじの抜選が、大切なところが抜け落ちてる気がしたのでつい。
でもこれもエゴなんだなぁ
学ばせていただきました。有難うございます。
  • 2015/06/21 10:37
  • げん
  • URL
>>余りにもあらすじの抜選が、大切なところが抜け落ちてる気がしたので

横からですけど、それは別に指摘しても問題ないような……
抜け落ちているところというのが気になりますし
問題だったのは、最初のコメントだとそれが全く伝わらなかったことでしょうね
  • 2015/08/22 15:07
  •  
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・甥がお金を出すシーン
 甥はお金を持ち出してしまおうと近くにあった麻袋に詰めたが、そこにちょうどパーシーが降りてきてしまったので慌てて隠れた(パーシーの麻袋を切り株のそばに置く習慣のことは、甥は知らなかった)

・麻袋のお金に気づかないパーシー
 その日ハナと喧嘩したこともあり、物思いに耽っていた?

・パーシーがイーライに「逃げて」と叫ぶシーン
 イーライはパーシーの何度目かの呼びかけで気づくが、その時パーシーは川に流されつつあったためイーライはパーシーを助けようと走る→「(私はいいから)逃げて!」

・"森の相棒"
 →"森で待機していた共犯者"という意味(森にイーライがいるとはハナとパーシー以外誰も知らない)

かなと個人的には思いました。
作中の「傷が治るときって傷ついたときと同じくらい痛むのかな」って感じのセリフ良いですね。
  • 2015/11/18 00:45
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そうと決めた母親は強いものであろう
  • 2017/05/11 19:03
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